安心・安全に暮らすための住宅防犯トピックス

防犯住宅

「防犯優良賃貸集合住宅認定事業」が始まりました

2016.12.26

公益財団法人全国防犯協会連合会(会長 太田美明)と一般財団法人ベターリビング(理事長 井上俊之)は、防犯優良賃貸集合住宅(通称 「防犯優良賃貸」)を認定・登録する事業を始めました。(※1)
「防犯優良賃貸」は、低層の新築賃貸集合住宅(概ね4階建てまで)を対象にしています。


bouhanchintai22k.jpg

防犯優良賃貸のロゴマーク


これまでも、集合住宅を対象とした「防犯優良マンション」の認定制度がありましたが、賃貸集合住宅を想定したものではなく、同認定制度を適用するのは現実的ではありませんでした。
この認定事業の開始により、低層賃貸集合住宅を対象とした中立的な防犯基準が定まり、それに基づく「防犯優良賃貸」の認定と、その住宅を登録する制度ができたことになります。
規模の大きな集合住宅と比較して、犯罪に遭うリスクが高いとみられる(※2)低層共同住宅にとって、非常に有意義な認定事業です。


「防犯優良賃貸」の防犯基準は、「低層賃貸住宅の防犯指針(建築研究開発コンソーシアム版)」(※3)をベースに検討され、定められています。
防犯性を高めるための基準は、各住戸の防犯対策を充実させることはもちろんのこと、敷地内や共用部分の動線や見通しへの配慮、自転車・ゴミ置き場における盗難防止への配慮、音や光を発する警報装置により周囲に異常を知らせる非常時対応手段の確保、地域と繋がることへのお誘い等を含んだ内容となっています。


「防犯優良賃貸」として認定・登録されると、「防犯優良賃貸」として認められたものであることが一目でわかるロゴマークを表示することができます。
また、全国防犯協会連合会とベターリビングのホームページで、登録された住宅が公表されます。


このたびミサワホームは、「防犯優良賃貸」の「シリーズ認定」を取得しました。
この「防犯優良賃貸」が普及し、防犯性に優れた低層の賃貸集合住宅が選択され易くなっていくことを願います。
賃貸住宅を計画される方は、こちらのニュースリリース「「防犯優良賃貸」第一号認定を取得(2016年12月19日)」を是非ご覧ください。
http://www.misawa.co.jp/corporate/news_release/2016/1219/release.pdf


(※1)ニュースリリース「防犯優良賃貸集合住宅認定事業の開始について」は、
(公財)全国防犯協会連合会ならびに(一財)ベターリビングの各ホームページ内、下記アドレスでご覧になれます。
全国防犯協会連合会 : http://www.bohan.or.jp/index2.htm
ベターリビング : http://www.cbl.or.jp/info/404.html


(※2)低層共同住宅のリスクは、下記資料(p.1)で言及されています。
資料は国立研究開発法人建築研究所のホームページ内、下記アドレスでご覧になれます。
樋野公宏・防犯性の高い低層賃貸住宅研究会(建築研究開発コンソーシアム)
「賃貸集合住宅の防犯に対する女性の意識調査報告書」, 建築研究資料No.156, 2014.
http://www.kenken.go.jp/japanese/contents/publications/data/156/index.html


(※3)「低層賃貸住宅の防犯指針(建築研究開発コンソーシアム版)」は、建築研究開発コンソーシアムのホームページ内、下記アドレスでご覧になれます。
http://www.conso.jp/pdf/kenkyukai/report/R12010.pdf

防犯住宅

「低層賃貸住宅の防犯指針(建築研究開発コンソーシアム版)」が公表されました

2014.7.29

低層賃貸住宅の防犯指針(建築研究開発コンソーシアム版)」が公表されました。


この防犯指針は、建築研究開発コンソーシアムに設けられた「防犯性の高い低層賃貸住宅研究会」(主査 樋野公宏 独立行政法人建築研究所)において、1年間の検討期間を経て作られました。
研究会には官民から研究者やセキュリティ関係者、共同住宅の企画等の関係者が参加しました。
そこで行われた「賃貸集合住宅の防犯に対する女性の意識調査」や単身女性専用の賃貸共同住宅、セキュリティを重視した共同住宅の視察などの活動結果を踏まえてこの指針ができました。
そしてこの度、防犯に関係のある方々に知っていただき、アパートの防犯診断を検討する際や設計の参考にされるように公表されています。


現在のところ共同住宅の防犯基準については、多くの都道府県で「防犯優良マンション認定制度」があり、また福岡県や神奈川県など一部の県で「セキュリティ・アパート認定制度」の運用が始まりました。
一方、最近の賃貸住宅の住居形態をみると、共同住宅ばかりではなく、プライバシーをより重視した2階建ての長屋形式の住戸形態(重層長屋)も多く建設されています。
そこで研究会では、共同住宅と重層長屋を対象として防犯指針を定めています。
この防犯指針では防犯上注意したい項目として、屋外空間、専用(住戸)部分、共用部分、非常警報装置、ソフトの対策が記載されています。 


「低層賃貸住宅の防犯指針(建築研究開発コンソーシアム版)」は「建築研究開発コンソーシアムホームページ」内の下記アドレスでご覧になることができます。
http://www.conso.jp/pdf/kenkyukai/report/R12010.pdf


賃貸住宅の計画やリフォームを予定される方は是非ご覧ください。

防犯住宅

柵について

2014.6.11

こんにちは


実は気になる柵があります。
歩道に沿って設けられたその柵の構成が、非常に素直なのでご紹介しようと思います。


柵はH型の鋼材を支柱としています。
そのH型をした鋼材断面の両端にある平行する板材(フランジ)は、歩道側手前と敷地奥に面して立てられ、支柱が曲がりにくく折れにくいようになっています。

支柱はおよそ1.3m間隔で立ち、支柱の上端から1/4ほどのところと下端近くとに平板の鋼材が2本渡され、支柱同士を繋いでいます。
この2本の横材の手前側に平板の鋼材が縦に10本ついています。縦材の間隔はちょうど小さな子どもが通り抜けられないほどの幅になっています。

板厚およそ5ミリ前後の縦横の鋼材は、どちらも板厚の面が正面に見えるように置かれ、鋼材同士がクロスする小さな部分だけで互いに接合しています。

横材は縦材の板幅だけ奥にあるため、歩道からは足を掛けにくく、また縦材はその上端を横材で固定せず自由端としてあるため手足を掛けにくくなっています。


この鋼材の構成を眺めていると、見通し良く、摺り抜けや乗り越えにくく、また道路側方向からの力に対して強く作るとしたら、これ以上の部材の使い方があるだろうかと思えてきます。


ここまで作られるならば、縦材の上部を切り出しナイフのように斜めに切り落として、乗り越えさせない意思表示をした形を選ぶこともできたでしょうが、この縦材には不思議な形をした飾りがその上端につけられています。

よく見ると、どれも微妙に異なった形をしており、作られた方々が手間暇を惜しまなかったことがうかがえます。


blog_20140611_saku.JPG

ここの施設が裁判所であることから、この飾りは天秤をモチーフに意匠を凝らしたものと思いますが定かではありません。


丸みを帯びた小さな形の列は、おそらく作られた方々の意図通りに、歩道を歩く人たちに柔らかい印象を与えているように感じます。


写真を用意しましたのでご覧ください。

防犯住宅

「賃貸集合住宅の防犯に対する女性の意識調査報告書」のご案内

2014.6. 6

「賃貸集合住宅の防犯に対する女性の意識調査報告書」が独立行政法人建築研究所から公表されました。
本資料は、独立行政法人建築研究所が提案し、建築研究開発コンソーシアムに設けられた「防犯性の高い低層賃貸住宅研究会」が行ったアンケート調査の結果を、研究会の主査をされた樋野公宏先生(独立行政法人建築研究所)がまとめたものです。
低層賃貸住宅の計画に携わる方々の参考になるように公表されています。


一戸建て住宅やマンションに比べて、低層アパートでは防犯対策の整備が進みにくい状況があります。一方ではいくつもの防犯対策を施した女性専用の集合住宅もみられます。
そこで研究会では、特に単身女性、娘さんを一人暮らしさせる母親などを対象に住環境や犯罪被害、防犯に関するアンケート調査を行っています。
本資料では、防犯性の高いアパートに対するニーズの高さや、希望している防犯対策、許容しても良いと思う費用負担額などさまざまな調査結果が記載されています。


また、付録として福岡県セキュリティ・アパート認定制度の認定を受けたアパートのオーナーさんの意見も添えられています。
そこには、セキュリティ・アパートの改修工事を行い認定を取得した後は、空室も減り修繕費も回収できる見込みであると満足されている事例も示されています。


アンケート結果は「建築研究所ホームページ」内の下記アドレスでご覧になれます。
 建築研究資料No.156「賃貸集合住宅の防犯に対する女性の意識調査報告書」
http://www.kenken.go.jp/japanese/contents/publications/data/156/index.html


アパート経営に関係されている方、これからご計画の方は是非ご覧ください。

防犯住宅

犯罪と場所について

2014.2.19

こんにちは


犯罪に対して、安全で安心な住まいの環境を整えるためには、どうすればいいのでしょうか。
まず、どこでどのような犯罪があるのかについて、警察庁が発表している「刑法犯の発生場所別認知件数(平成24年)」から拾ってみます。


発生場所は大きく分けて4つあります。住宅、事業所等、街頭、その他です。
事業所等にはオフィスや店舗、学校などが含まれ、街頭には道路や公園、駐車場、交通機関などが含まれています。


警察に認知された刑法犯の総数はおよそ138万件ありますが、その場所ごとの比率は、住宅(24%)、事業所等(30%)、街頭(40%)、その他(6%)です。


刑法犯の罪種は、大きく分けて6つあります。凶悪犯、粗暴犯、窃盗犯、知能犯、風俗犯、その他刑法犯です。


これらの罪種は、人を犯行対象にするものと、物や場所(人以外)を犯行対象にするものとがあります。
人を対象にするものとして、強盗などの凶悪犯、傷害などの粗暴犯、知能犯、風俗犯(子どもに対するいたずら、ちかんなど)があります。
また、物や場所を対象にするものとしては、凶悪犯のうち放火、窃盗犯、その他刑法犯のうち住居侵入や器物破損等です。


なお、罪種ごとの認知件数の比率は、凶悪犯(0.5%)、粗暴犯(5%)、窃盗犯(75%)、知能犯(3%)、風俗犯(1%)、その他刑法犯が(16%)です。窃盗犯が多くの割合をしめているのがわかります。


さて、発生場所ごとの罪種の比率は、どの場所でも窃盗犯が72%~80%と多くの割合を占めていますが、発生場所によってその窃盗の犯行内容が以下のように異なっています。
 ・住   宅 : 侵入窃盗(20%)、乗り物盗(31%)、非侵入窃盗(22%)
 ・事業所等 : 侵入窃盗(10%)、乗り物盗(7%)、非侵入窃盗(64%)
 ・街   頭 : 侵入窃盗(0%)、乗り物盗(44%)、非侵入窃盗(29%)
   (非侵入盗には、ひったくり、車上狙い、自販機狙い、置引きなどさまざま。)
ご覧のように、住宅では、侵入窃盗の比率が高くなっています。


犯罪に対して、安全で安心な住まいの環境を整える際には、物や場所を犯行対象とする犯罪の対策を行います。
そのなかでも、安全と思っていた室内に入られる侵入盗は、被害者への心理的な影響が大きいといわれていることから、侵入窃盗に重点を置いて考慮するのが第一歩となります。
もちろん、住宅の中でも共同住宅、街頭の中の公園などにおいては、人を犯行対象とする風俗犯(子どもに対するいたずら、ちかん)などで場所に特徴のあるもの、具体的にはエレベータの中や公衆トイレ等については見通しを確保するなどの対策を行います。

防犯住宅

はじめまして

2014.2.19

はじめまして

地震や台風などの災害によるものや家庭内での事故など、住まいにはさまざまな危険があります。
安全で安心できる住まいの環境は誰もが望んでいることですが、そのなかの一つに、犯罪からの安全、防犯があります。


一口に防犯といっても、警察の捜査やパトロール、自治体による道路や公園等の整備、住民による防犯パトロール、自宅の扉への補助錠の取付けなど幅広い内容が含まれています。
そのため防犯対策もいろいろですが、自宅の建物と敷地についての具体的な対策については、当ホームページと冊子に載せていますので併せてご覧ください。ご自宅の対応を検討される際にお役に立つことができれば幸いです。


話は変わりますが、法務総合研究所が行った、犯罪の被害に遭った人への調査によると、窃盗の被害についても、およそ5割の人が、「大きな精神的な影響を受けた」と答えています。その具体的な影響は「夜眠れなくなった」「外出できなくなった」などを選んでいます。(注1)
仮に、金品を盗られていなくても、室内に靴跡があり部屋を荒らされた状況を見て、何となく感じる不安が増えていきます。


また20年ほど前になりますが、侵入盗防止研究委員会が行った調査のなかで、被害宅の状況を見た警察官が、その家屋が犯行対象に選ばれた理由として、「被害者宅で物理的な警戒を欠く」に示される窓やドアの対策が不十分である理由のほかに、「隣の建物との位置や境界等が犯行に好都合」「被害者宅の周囲が暗く接近し易かった」など建物周囲の環境についても推定しています。(注2)


安全で安心な住まいの環境を整えるために、犯罪が多い地域かなどの地域性も考慮しながら、自宅が犯行対象に選ばれないようにすることが必要になると考えられます。
当ブログでは、建物環境とそこで起こる侵入窃盗などの防犯対策に関連することを載せる予定です。

 
どうぞよろしくお願い致します。


(注1)法務省 犯罪白書 平成11年版
(注2)侵入盗防止研究委員会 侵入盗の被害者に関する研究 平成7年3月

月別アーカイブ

ジャンル別