子どもの感性を育む工夫(1)
子どもの感性は家庭環境で磨かれる
子どもの感性や学習意欲を高めるには、学校での勉強だけでなく、帰宅後の過ごし方や親子のコミュニケーションなど、家庭での生活環境も重要といわれています。子どもは身の回りの環境から刺激を受け、新たな世界を学んでいくものです。部屋の間取りやインテリアを工夫することで、家族のコミュニケーションを深め、より集中しやすい学習環境を作ることが可能です。
学びの場としての新しいリビングのあり方
成績優秀な子どもの多くは、「早寝早起きし、毎日朝食を食べている」、「毎日の宿題や予習復習をリビングで行い、子供部屋は遊んだり就寝用にしている」という共通点があることが最近の調査でわかってきました。どうやら学力アップの鍵は、学習方法のみならず、家庭環境や生活習慣にもあるようです。住まいの中でもリビングは、子どもの五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を育むのにふさわしい場所。学習の場としてのリビングのあり方を考えてみましょう。
リビングに子どもの居場所をつくる
リビングでの勉強が学力アップにつながるといわれているのはなぜでしょう。子ども部屋で一人机に向かうよりも、家族の気配を身近に感じられるリビングのほうが安心して勉強に集中できるようです。ぜひリビングに子どもの居場所をつくってあげましょう。
リビングに大きめの本棚や収納を設け、家族で共有するのもよいでしょう。
自分の本やおもちゃがあることで、自然と居場所ができるものです。家族の物が一緒に並ぶことで、お互いが何に興味を持っているかが分かり、話題が生まれるきっかけにもなります。
家族みんなが顔を合わせるセンターリビング
家族が集う開放的な空間として提案したいのが、玄関と階段の間にリビングを配置するセンターリビング(※)です。階段をリビングに取り込むことで、外出時も帰宅後も必ずリビングを通ることになり、自然に家族が顔を合わせることが多くなります。親も子もお互いの気配を感じ、何をしているのか把握できるので安心です。また、来客の際は、お客様と顔を合わせることになるので、自然とあいさつが身に付くでしょう。家族以外の大人と触れ合うことも子どもの社会性を育てるのに有益です。
ワンポイント
※センターリビング設計は、玄関ホールからリビングへの廊下スペースが必要ない分、リビングや和室など、居室部分を広くでき、収納スペースも確保しやすくなるというメリットもあります。
ダイニングテーブルを時と用途で使い分ける
家族の人数よりも少し大きめのダイニングテーブルを用意することで、食事以外の時間は、子どもが絵を描いたり、宿題に励む勉強スペースになります。子どもが学校に行っている間は、お母さんの家事スペースとしても。ただし、テーブルが大きいことで窮屈に感じることがないよう、余裕をもって椅子が引けるかどうか、レイアウトにも十分考慮しましょう。
対面キッチンが親子の会話の場に
子どもが小さいうちは、配膳台と一体になったカウンタータイプのダイニングテーブルなどが、勉強スペースとしておすすめです。お母さんが家事をしている側で、安心して勉強することができ、今日学んだことを会話を通して復習することができます。
パーテーションで仕切るなら目線の高さで
リビングの一角に勉強スペースを設ける場合は、家族の気配を感じつつ勉強に集中できるよう、パーテーションなどで仕切るのも一つの方法です。完全に仕切ってしまうと部屋が狭く感じられるので、目線ほどの高さで仕切るのがお勧めです。
朝日の入るダイニングで朝食を
一日が始まるダイニングは、朝日が入る場所であるのが理想です。朝、太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、朝食をしっかり摂ることで体温が上昇し、体のリズムが整います。朝食を食べるだけで成績が上がるとは言い切れませんが、朝食を食べる習慣があり、生活リズムがしっかりしている子どものほうが、勉強の習慣も身に付きやすいのではないでしょうか。
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