樹齢2000年のご神木が見守り続ける熱海の来宮神社の清浄な気に包まれる 音楽評論家・作詞家湯川れい子さん
静かで清らかな熱海を選んで
ご近所には仲良しのお友達も多いそう。「今日は、石井幹子さんとお食事するのよ」とうれしそうな湯川さん。日々の疲れを癒してくれるのは、いい空気に温泉、おいしい食事、そして親友とのおしゃべりタイム。
JR熱海駅から賑やかな温泉街を抜け、車で約5分。線路をくぐるトンネルを抜けると、明らかに辺りの空気感が変わった。
ここ熱海の地主の神である来宮神社は、来福・縁起の神様として古くから信仰され、地元の人びとはもとより、多くの旅行者も参拝する。
昨今、国内でも屈指のパワースポットとして話題を呼び、人気を集めているが、「ここに決めたのは本当に偶然なの」と語るのは、音楽評論家で作詞家の湯川れい子さん。
東京から新幹線を利用すれば1時間もかからない熱海へ、静かな仕事場を求めてやって来た。熱海は海岸線が大きな入江になって広がり、そのため海は穏やか、2月でも早咲きの熱海桜が咲くほど、気候も温暖だ。周囲の山に守られた地形で台風の被害にも遭わず、今まで津波も一度もないという、何とも心も体も安らぐ土地なのだ。
うっそうとした緑に覆われる本殿。御祭神が鎮座したとき、神前に「麦こがし」をお供えしたことから、7月の例大祭は「こがし祭」とも呼ばれている。
「ここへ来るとスイッチが切り替わるの。静かで、ぐっすりとよく眠れるのよ」と微笑む湯川さん。仕事部屋のすぐ近くの来宮神社を知ったのはこの地に住んでから。「来宮神社へはほんの数分。熱海にいるときは毎日お詣りします」
大楠のパワーにあやかって
本殿横の木には、ご利益にあやかろうとおみくじがぎっしり。
とにかく気がいい、と言う来宮神社で、特にお気に入りなのは、国指定天然記念物のご神木の大楠。樹齢が2000年以上で、高さが約25m、周囲が約24m。まさにご神体ともいうべき神々しいお姿の巨木だ。江戸末期まで「木宮明神」といわれ、神様の降臨した聖なる木として崇められていた。長い年月に耐え、衰えるどころか、ますます強く根を張る生命力に不老長寿、心願成就を願い、人びとは手を合わせる。お詣りすると清浄な気に包まれ心が澄んでくるようだ。
熱海ライフを満喫する湯川さんだが、公園に隣接するという東京のご自宅でも、緑や花を取り入れた暮らしを楽しんでいる。天井が高く、大きな窓からはたっぷりの日差しが入り、ベランダでストレチアなどの植物を育てたり、どこよりも早くソーラーパネルを設置するなど、自然の恵みをいっぱいに受けて暮らしている。
境内にあるおやすみ処。「お詣りすると必ず寄ります。桜エビかきあげうどん(500円)がおすすめよ!」と語る湯川さん。
オンとオフを上手に切り替えている湯川さん、最近のイチオシ・アーチストは?との問いに、ズバリ「ル・ヴェルヴェッツよ」とにっこり。全員音楽大学出身のテノール3人、バリトン2人の男声ボーカルグループで、実力とビジュアルを備えた彼らに注目し、応援している。湯川さんはこれからも独自の感性で、新しい音楽シーンを紹介し続けてくれるに違いない。
湯川 れい子 (ゆかわ れいこ)
東京都目黒区生まれ。1960年にジャズ専門誌『スイング・ジャーナル』へ投稿しジャズ評論家としてデビュー。72年からアメリカのヒットチャート番組「全米TOP40」のDJを始め、以来、エルヴィス・プレスリーやビートルズをいち早く日本に紹介するなど、国内外のポップスを広く評論・解説を手がける。また、作詞家としても活躍。数々のヒット作を生み出し続けている。
一年で最も日が短くなる冬至=日が伸び始めるスタートの日
現在は影の薄い「冬至」実は意外と重要な日!?
年末は、クリスマスにお正月の準備にと、イベント盛りだくさんな時期ですね。そんな中、冬至の行事はいまいち影が薄め。でも、そもそもクリスマスは、古代ヨーロッパの冬至祭がキリスト生誕に結び付けられたものなのです。そんな、意外に重要な意味を持っている冬至について紹介します。
キリストの誕生日も、伊勢神宮の鳥居の位置も、冬至にあわせた?
ご存知の通り、冬至は一年で最も日が短くなる日。日に日に弱まっていく太陽の光が、冬至を境に勢いを盛り返します。このため、洋の東西を問わず、冬至は"太陽が再生する日"と認識されてきました。そして、太陽を信仰の対象とする地域(あるいは時代)では、太陽の再生を祝う冬至祭や、様々な習俗が生まれたのです。
例えば、キリスト教が勢いを持ち始めた頃のローマでは、太陽神を崇拝するミトラ教が隆盛を極め、冬至が盛大に祝われていました。キリスト教は、キリストの誕生日を冬至(当時は12月25日)に設定することで、ライバル宗教の信者をうまく取り込んでいったのです。
日本にも有名な冬至祭がいくつかあります。昨年、遷宮で話題となった伊勢神宮では、冬至になると、宇治橋の鳥居のちょうど真ん中から朝日が昇るのだとか。伊勢神宮内宮の祭神は、太陽を神格化した天照大御神。偶然ではないでしょう。
現代日本でもお馴染みのあの風習一陽来復 の験 担ぎ
冬至は、一陽来復(いちようらいふく)といって、太陽が再生する=凶運が去り幸運が戻る日、と考えられてきました。冬至に南瓜(なんきん)を食べるのは、冬至に「ん」のつくものを食べると、幸運を呼べると考えられたから。
「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」には一陽来復の願いが込められているのです。
また、柚子湯に入るのは、幸運を呼び込む前の禊(みそぎ)です。柚子は香りが強くて冬が旬。強い香りは邪気を払うと考えられていました。
風邪予防の観点からも、験(げん)担ぎの意味でも、冬至はかぼちゃで栄養をとり、柚子湯で温まりたいもの。柚子湯は、
①柚子を丸ごと入れる
②輪切りや半分にカットする
③カットした柚子を袋に入れる
④皮を何ヶ所か削いで丸ごと入れる
⑤皮だけ入れる
⑥汁をしぼる...
等々、意外とバリエーションが考えられます。
お肌や風呂釜との相性を考慮しつつ、お好みの方法で楽しんでください。
四世代が暮らす、都市の住まい
[東京都大田区 Yさま邸]
Yさま邸は、東京の私鉄沿線駅から徒歩5分。東京のなかでも閑静な住宅街のなかにあり、渋谷や横浜などターミナル駅まで30分ほどというアクセスのよさだ。商店街も充実し、まさに都会の利便性と快適性を備えた絶好のロケーションに立地しているといっていい。
古くから住まいを構え、地縁を大切にしたいこともあり、Yさまご夫妻は建て替えの際、迷わず二世帯住宅を選択。同居しているのは、ご主人のお母さまと長男のご家族で、四世代がそれぞれの暮らしを大切にしながら、互いに心地よい交流を実現している。
1階がYさまご夫妻とお母さま、2階が長男ご家族の住まいだ。それぞれの世帯に「蔵」があり、収納力もたっぷり。世帯ごとのライフスタイルや生活時間帯に合わせ、間取りやテイストは異なっている。
1階のYさまご夫妻は、明るいチェリーの木目調の床、天井、建具に囲まれた和モダンスタイル。「お正月には、ここに息子や娘の家族も含め、総勢21名が集合します。気軽に人が集まり、いろいろなことができるようダイニングを広くして、リビングはあえてつくりませんでした」とご夫妻は微笑む。
ダイニング横には蔵があり、親族が集まった時に使うテーブルなどの出し入れも容易にできる。そして、その分天井が高く、光をたくさん採り込むことが可能だ。
蔵上のスペースがご夫妻の主室で、テレビやパソコンを楽しむスペースと寝室の2部屋が並ぶ。リビング側の障子窓を通して、階下の気配が伝わってくる。
ダイニングに隣接するお母さまの部屋には、100年ものの桐のタンスが置かれるなど、以前の住まいで使われていたモノが随所に活かされている。
一方、2階の長男ご家族の居住空間は、ホワイトを基調としたナチュラルスタイルだ。キッチン、ダイニング、リビングが一体となったオープンスタイルで、南面の大きな窓から注ぐ明るい陽射しがよく似合う。ダイニングに直結した子ども部屋は、西側に大きな窓を設け、爽やかで開放的な空間になっている。
「子どもたちが、必ずこのダイニングを通って自分の部屋へ行くようにしました。蔵のある分、隣家よりも高さがあるので、窓からの視界が開けているのも気に入っています」と長男ご夫妻。
「実は、子どもたちは長い時間を祖母の畳の部屋で過ごしているんですよ」と長男ご夫妻が語るように、玄関は異なっても内部は扉1枚で往来が可能な二世帯住宅。都市の喧噪をよそに、世代を超えて穏やかな暮らしがここにある。
子どもの感性を育む工夫(2)
遊び心をプラスした子ども部屋
子ども部屋は感性を育む大切な場所です。遊びながら想像力を膨らませることができるような工夫をしてあげましょう。また、幼少期に多くの色に触れることは、感性を育み、豊かな色彩感覚を養います。大人の好きな色を押し付けるのではなく、子どもが好む色でコーディネイトしてあげることも大切です。
元気が出る色を差し色に取り入れる
子ども部屋だからといって四方の壁にプリント柄を選ぶのは、うるさい印象になってしまいます。一面だけをプリント柄にしたり、色を取り入れることで、部屋の印象を変えながらも落ち着いた雰囲気に仕上がります。成長に合わせて壁紙や家具を変えるのは大変!という場合は、ベッドカバーやクッションなどのファブリックに元気な色を取り入れるとよいでしょう。色を変えたくなったら手軽に変えることができます
子どもの作品を展示するギャラリースペース
子どもが書いた絵や、折り紙などの作品を飾るスペースがあるとよいでしょう。壁に貼るだけでもいいですが、棚を用意してギャラリーのように作品を大事に飾り、褒めてあげることで、子どもの創作意欲は一層増し、喜びを強く感じるものです。
落書きOKの場所を設ける
小さな子どもは、場所をわきまえず絵を描いたり、シールを貼ったりするものです。もちろん壁や家具に落書きをされては困りものですが、「落書きはダメ!」と頭から叱っては、子どもの感性を摘み取ってしまうようなもの。大きめの黒板やホワイトボード、ダンボール製の玩具などを用意して、落書きしてもいい場所とダメな場所を教えながら、自由に描かせてあげるとよいでしょう。
ワンポイント
汚れに強い機能性壁紙や汚れた部分だけ取り外して手洗いできるタイルカーペットなどは、汚れてもお手入れがしやすいので安心です。
屋根裏や「蔵のある家」を利用して隠れ家に
子どもは誰にも邪魔されない自分だけの隠れ家的空間に憧れるものです。屋根裏がある、または「蔵のある家」にお住まいなら、空間を上手に利用して、子どもの秘密基地としてみてはいかがでしょう。他の部屋に比べて狭いため、明るい色使いにしたり照明を工夫してあげるとよいでしょう。
植物を通して自然を身近に感じる
自然を感じる身近なものに植物があります。植物を育てることで、子どもの植物をいつくしむ心、想像力や好奇心も養われます。鉢植えの中にお気に入りのおもちゃを忍ばせたり、植木鉢に自分で絵を描いたり色を塗ったり、植物の世話が楽しくなる工夫をしてあげましょう。植物の中には、エコプランツと呼ばれる、ホルムアルデヒトなどの有害物質を吸収し、葉から新鮮な空気を放出するものもあります。手に入りやすいガーベラやポットマムなどは、きれいな花を咲かせます。
子どもたちの成長を楽しむ庭
庭のあるご家庭なら、屋外にデッキを設置することで、子どもたちのとっておきの遊び場になります。ペットと遊んだり、砂場を設けて砂いじりをしたり、ときにはバーベキューを楽しんだり。外遊びの思い出は大人になっても記憶に残ることでしょう。また、キッチンガーデンで子どもと一緒に野菜を育て、収穫の喜びを味わうことは食育にもつながります。
ワンポイント
ウッドデッキを設置する際のポイントは、リビングの床とデッキの高さを揃えること。室内から室外への移動がスムーズになります。リビングとウッドデッキの境は、開口部を広く取ったフル開口サッシを採用することで開放感がより高まります。デッキの素材は、リサイクル木素材「M-Wood2」がおすすめ。年月が経っても表面にとげやささくれができないので、小さなお子さまにも安心です。
M-Wood2 ウェブサイト:http://www.exterior.misawa.co.jp/mwood2/
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