Column│新しいライフスタイルのご提案や、子育て、オーナーさまのこだわりのお宅拝見、
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子どもをすくすく育む家

AERA with Kids ☓ ミサワホーム

子どもを取り巻く状況が大きく変わっていくなかで、「わが子をすこやかに育てたい」という親の思いは、昔も今も変わらないはずです。
子育てと住まいの「深~い関係!?」について、「AERA with Kids」「AERA with Baby」前編集長の中村正史さんと、ミサワホーム 商品開発部の佐藤悦子が語り合います。

小学生の親に広がってきた、「わが子が将来就職できるか」という不安。

中村 「AERA with Kids」には、読者である小学生の親から手紙がきますし、都内の小学校で子どもたちへの聞き取り調査も毎号行っています。そんな中から、私は子どもを取り巻く環境について日々体感する立場ですが、昔も今も変わらないことと、変わったことの両方があると感じています。変わらないのは、子どもの年齢が上がるにつれて「子どもが話してくれなくなった」「反抗期になり、子どもについていけなくなった」などと親が子どもへの接し方に悩むこと、一方で変わったと感じるのは携帯電話の普及によるコミュニケーションのとり方と、わが子にきちんと学力がつくだろうか、将来ニートにならず就職できるだろうかといった不安が親に広がってきたことですね。

佐藤 確かに、コミュニケーションのとり方は、親も子も携帯メールを使うようになって大きく変わりましたね。親子の連絡も子ども同士の遊びの約束も、携帯メールでやりとりするのが普通ですもの。

中村 それどころか、今の子どもは、異性に「コクる」(告白する)のも「フる」のも携帯メールでやっちゃいます(笑)。

佐藤 顔を合わせて話す機会が減ったのでしょうか。そのためかどうか、小学生の親御さんが、お子さんの先々の就職まで考えて不安になられているとは、びっくりしました。以前はそこまでは考えませんでしたよね。

中村 「ニート」「フリーター」という言葉が出てきた1990年代後半から、親は漠然とした不安を持ち始めたようですが、昨今の大学生の就職状況の厳しさがその不安に拍車をかけているようですね。小学生のわが子もいずれ高校・大学と進むが、このままで大丈夫だろうか、と。

佐藤 わが子に学力をつけたいと思うのも、親心としては当然のことですものね。

「空間」を体験することで、「8つの知性」を育む家づくり。

中村 一方で、子どもたちからは「家に帰ったとき、お母さんに話を聞いてほしいのに、聞いてくれない」といった声を聞くことも少なくありません。子どもたちと話していると、その家の間取りが見え、家庭が見え、社会まで見えてきます。最近の家づくりにおいて、子育ての視点をどう取り入れていらっしゃるか、お聞きしたいのですが?

佐藤 お子さんが小学生のときに家を建てると、お子さんはどんどん成長していきますし、大人側の事情も変化していきます。私たちは「100年住宅」「200年住宅」といわれる長いスパンの中で、充実した子育てを視野に入れた家づくりをご提案しているのですが、弊社が基盤にしているのは、アメリカの認知心理学者、ハワード・ガードナー氏が提唱した「8つの知性」という概念です。

中村 住んでいる空間が、住まいが、子どもの知育に影響するということなのですか?

佐藤 ええ。でも、ここで言う「知性」とは単にお勉強ができるということではなくて、「社会的、自然科学的、言語的、論理数学的、空間的、時間的、芸術的、身体運動的といった8つの並列した知性」を挙げているんです。
例えば、家の中のある「空間」を経験することによって、隣室への思いやりからテレビの音を下げたり、朝夕の明るさの違いに気づくとか、それまで感じることが少なかった感覚を子どもたちが持てるようになる。そういったことを大切にしたいと、私たちは思っています。

中村 なるほど。家自体が、いろんな場面を体験できる空間になっていることで、並列した8つの、さまざまな知性を複合的に伸ばせるということですね。

佐藤 そうなんです。わざわざアミューズメント施設に出かけなくても、子どもたちが自分の家の中で楽しさを見つけられるような家って、すてきだと思いませんか。
例えば、階段で段差を使って遊ぶとか、押し入れの中に入って友だちとお話しするとか。押し入れでコソコソ喋ると声の響きが違うのは、布団に声が吸収されているのかなって感じたり......。
そういったことが結果的に、子どもたちの知性を豊かに育むことにつながると考えています。

中村 大人になったとき、幼い頃の思い出には必ず家がついてきます。人は皆、育った家を振り返って昔のことを思い出しますから、家の果たす役割は大きいですよね。

佐藤 家づくりにおいては、出来上がった「家」も重要ですが、その形に決まるまでのご家族ごとの「過程」も大切です。ですから、私たち住宅メーカーがその空間づくりに込めたさまざまな思いを、親御さんにもお子さんにも、もっともっときちんとお伝えしていきたい......。今、そのための取り組みを始めたところです。

(次号3/5に続く)

中村正史(なかむらまさし)

「AERA with Kids」(朝日新聞出版)前編集長。長年にわたって教育問題に携わり、「週刊朝日」副編集長、「AERA」誌面委員、教育・ジュニア部部長などを歴任。「AERA with Kids」「AREA with Baby」の企画・発行に携わる。

佐藤悦子(さとうえつこ)

商品開発部で戸建住宅の企画・設計に従事。
「住まいは巣まい」という企業理念の下で、子育てを強く意識した住宅の企画開発やキッズデザイン関連の業務を担当。自身の子育て経験を生かしながら、子どもと家族とともに成長する家づくりを目指している。

  • 連載「住まいとお金」ファイナンシャルプランナー 久谷真理子
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