Column│新しいライフスタイルのご提案や、子育て、オーナーさまのこだわりのお宅拝見、
著名人によるコラムなど、毎月厳選した住まいに関する情報をお届けいたします。

広がり演出テクニック - 視覚効果 -

同じ面積・天井高の室内でも使う色によって広く見えたり狭く見えたりします。それは光の当て方でも同様です。床に直接光を当てると天井が低く狭い部屋に見え、壁に光を当てると天井が高く広い部屋に見えます。色づかいや光の当て方によって、同じ面積の部屋でも異なる見せ方ができることを知り、効果的な使い方を工夫してみましょう。

色の心理効果を利用して「後退色」と「進出色」を使い分ける

青を中心とした、黄緑から紫あたりまでの「寒色系」の色には、ものを遠くに見せる効果があります。この寒色系や暗い色、くすんだ色合いなどには、実際の距離よりも遠くに見えたり、後ろに下がって見える心理効果があるため、「後退色」と呼ばれています。狭い空間では「後退色」を効果的に使うことで広がりを演出することができます。部屋のなかで最も大きな面積を占める床や壁、天井の色に上手に取り入れることで空間の雰囲気が大きく変わります。
一方、黄色からオレンジ、赤、薄い茶色くらいまでの「暖色系」や彩度の高い明るい色は「進出色」と呼ばれ、膨張して見え、実際の距離より手前に感じられます。これらは存在感を強調したり、インテリアのアクセントとして使う場合に適しています。

すべて白でまとめる

白や白に近いベージュなどは膨張色ですが、壁や天井などを白にすると部屋を広く見せる効果があります。反対に天井の色を濃い色にすると、天井が低く感じられて圧迫感があり、部屋が狭く感じます。白い空間には、光を受けたときに陰影が楽しめるというメリットも。同じ白でも素材感の違うものを取り入れたり、ベージュなど色合いを微妙に変えることで、白の美しさが一層際立ちます。白だけでは落ち着かないという場合は、白をベースに、引き締める色を1~2色、ポイントとして取り入れると効果的です。

家具の色を統一する

家具やファブリックは壁に近い色を選ぶと、壁と一体化して広く感じさせることができます。グラデーション効果を利用する場合は床面に濃い色を用い、天井に向かって淡い色に。家具の色は床の色よりも明るいものを選ぶと広がりを損ないません。また木質系の家具なら、できれば素材や色合いを統一しましょう。素材や微妙な色合いがバラバラでは視線が定まらず、雑多な印象を与えてしまいます。色はダークブラウンよりライトブラウンの方が広く感じさせることができます。

ソファの置き方一つで空間が変わる

ソファのような大きな家具は、置き方ひとつで空間の見え方を大きく左右します。部屋を広く見せるためには、入り口付近から一番遠くにあたる、ドアの対角線上に置くのがベストです。ドアを開けた際、視界が開け、空間が広く見えます。一方、ドアの近くにソファを置くと、入ってすぐソファで視界が遮られてしまうので、実際の面積よりも狭く感じてしまいます。限られた空間では、どうしても壁にソファを寄せがちですが、リビングとダイニングのスペースを仕切る感覚で、思い切って部屋のセンターに置いてみると窮屈な感じがなくなります。対角線上に置くのが難しい場合は、壁からなるべく遠くなるよう配置することが広く見せるポイントです。

POINT

ソファは座面の低いものを選び、視線を下げることで空間が広く見えます。

脚付き家具で圧迫感を解消

圧迫感を解消するためには、背の高い家具を置かないようにしたり、家具を低くまとめて視線を下げることもひとつの方法ですが、家具のデザインによっても部屋の圧迫感は大分変わってきます。家具を脚付きのものにすることで、床の見える面積が増えるため、圧迫感が解消され、部屋を広く見せる効果があります。

間接照明を活用する

照明を壁や天井に当て、その反射光で空間を照らすのが間接照明です。照明器具本体は目に見ない位置に取り付け、一度何かに当てることで柔らかい反射光を創り出します。また、部分的に照らすことで空間に明るさの濃淡が生まれ、部屋を立体的に見せることができます。光を壁に当てると天井は高く感じられ、結果として部屋は広く見えます。節電アイテムとしてLED(発光ダイオード)は、エコなだけでなく、熱や紫外線が発生しにくいので、絵画や観葉植物に光を当てる間接照明として注目されています。「見せたいもの」をより引き立て印象的な空間を演出できます。

水平線を利用して部屋を広く見せる

横に伸びる線の視覚的効果を活用すると、広さや奥行きの印象を変化させることができます。部屋を広く見せるには、家具を低くまとめて視線を下げることが基本ですが、収納量の観点から、どうしても背の高い家具が必要な場合は、棚をオープンタイプにし、横の広がりを強調することで、すっきりとした印象になり、広さを感じさせることができます。

POINT

ボーダーの壁紙を部屋や廊下の壁にアクセントとして使ってみたり、壁面に飾り棚を付けてみるのもよいでしょう。

  • 連載「住まいとお金」ファイナンシャルプランナー 久谷真理子
  • わが家の建てどきガイド
  • 資金計画タイプ別診断 あなたの資金の傾向をタイプ別で診断!

PAGE TOP