Column│新しいライフスタイルのご提案や、子育て、オーナーさまのこだわりのお宅拝見、
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外からの視線を遮り、中庭で景色を創り出した 子育て家族のナチュラルモダンな住まい

[宮崎県 Nさま邸]

異なる"箱"を組み合わせたようなモダンなデザインに、奥に見える緩やかな勾配屋根がやさしさを添えるNさま邸。勾配屋根に太陽光パネルを搭載し、省エネ性能も高めて、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の仕様にされています。

ナチュラルモダンなインテリアの住空間は、インナーガレージの裏側に配した中庭を囲んでリビングとダイニングキッチンが分かれた間取り。 どの部屋にいても中庭の樹木が目に入ります。リビングから中庭を介してガレージの愛車が眺められるのもNさまのお気に入りだそう。

リビングは大収納空間「蔵」を利用して約3.8mの伸びやかな天井高を実現し、壁際にぐるりとベンチ収納を造り付けて、大勢で集まってもくつろげる空間に。ベンチ収納は生活用品やお子さまの玩具や絵本もたっぷりとしまえて便利です。また、「蔵」の上の1.5階に設けた部屋は、お子さまの遊び場として大活躍。透明な手すり壁越しにリビングが見下ろせて、家族と会話も交わせます。 お子さまは「ママ、見て。ここだよ!」と手を振って楽しそう。

北側のダイニングキッチンは暗くならないよう、爽やかな無垢扉のキッチンやイエローのタイルで明るく演出。ダイニングのルーバー扉を開けると、玄関ホールと一体につながり、中庭へと視線が抜けていきます。 「キッチンで料理をしながら、中庭で遊ぶ子どもの様子を見守れるので安心ですね」と奥さま。

住宅街でありながら周囲からの視線を上手に遮ってプライバシーを確保し、中庭と心地よくつながる開放的な暮らしを満喫されています。

先進の環境技術を結集した自然エネルギー棟のチャレンジ第56次日本南極地域観測隊・越冬隊隊員(建築土木部門)浅野 智一

マイナス45℃の世界では、人間は電気や暖房がなければ生きていけない。
昭和基地では、究極のエネルギー自給をめざして挑戦し続け、日本の住まいにも大きな貢献を果たす技術への取り組みが行われている。

外部からの燃料補給が年に1度だけという昭和基地。エネルギーの自給は大きな課題のひとつだ。

 必要物資の補給を南極観測船「しらせ」による年に1度だけの輸送に頼っている昭和基地。万が一、厳冬期に発電機の燃料が不足すれば、隊員の命を脅かす事態に直結する。限られたエネルギーを最大限に有効活用することはもちろん、南極の自然環境への負荷を低減するという意味でも、自然エネルギーの積極的な利用が必須といえる。

「自然エネルギー棟」は、そんな課題に向けた試みのひとつである。

自然エネルギー棟

観測隊の一員として自然エネルギー棟のメンテナンスなどに携わった浅野智一元隊員に話を聞いた。「外壁に組み込まれているのは、太陽熱を集熱するパネルです。暖かい空気を室内循環させて暖房システムとして活用します。外気がマイナス15℃のときでも、吹き出し口の温度は最高60℃くらいになります。また、今後は太陽光発電や風力発電を活用して他の棟に電力を送ることも考えています。建物内には蓄電池室があり、その運用も進めています」

雪上車整備室にはアルミ床材の床暖房システムを設置。建物の基礎全体を断熱するため、保温力が非常に高い。

自然エネルギー棟では、太陽熱集熱システムや、太陽光・風力発電による蓄電制御、アルミ床材の床暖房システムなどのエネルギー技術や、それを活かした防災技術へのチャレンジも行われている。

「屋根が流線形の建物フォルムは、風の力を利用してブリザードによる雪の吹き溜まり、スノードリフトを防止するために考案したものです。雪を降らせることのできる風洞実験施設で、建設地周辺の地形も再現してテストを行い、コンピューター解析を繰り返して形状を決定しました」

マイナス20℃の寒さのなかで行う高所の電線補修作業。

電気機器の需要や使用頻度の増加によって、年を追うごとにエネルギー事情がひっ迫している昭和基地。それはまさに日本のエネルギー事情の縮図そのものだ。南極での数々の挑戦は、エネルギー自給、災害に強い住まいやまちづくりの大きな指針となるはずだ。

自然エネルギー棟

2013年に完成した「自然エネルギー棟」。太陽熱を利用する暖房システムが備わり、さらには太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーも活用し、他の棟に電力を供給する。風上側の屋根が流線形になった特長的な建物フォルムは、ブリザードの雪害対策として生み出されたものだ。2011年グッドデザイン賞受賞。

南極のエネルギー事情

周囲と隔絶した南極では、電力はすべて現地で創り、管理しなければならない。ディーゼル発電機、雪上車などに使用される昭和基地の燃料の年間必要量は約600t。これは、年に1度、砕氷艦「しらせ」で輸送する全ての物資の約1/2に相当する。また、南極では自然環境への負荷を減らす国際条約が定められているため、廃棄物を極力出さないエネルギーの利用方法が求められている。

M I S A W A a d v a n t a g e

一歩先行く環境住宅「ECO Flagship Model」

建設時から居住時、廃棄に至るまでのトータルのCO2収支がマイナスとなる画期的な住宅。木質パネルの外側にさらに断熱材をつける「付加断熱」や、太陽熱による暖房補助システムなど、南極で培われた技術が活かされている。

インフラを必要としない蒸暑地サステナブルリビング実証棟

電気も水も創り出す、持続可能なインフラを必要としない住まいを実現させる実験が、沖縄科学技術大学院大学とミサワホーム総合研究所の共同で進行中だ。太陽光発電と風力発電による電力を蓄電し、家庭内で使用するシステムの検証などが行われている。

浅野 智一(あさの・ともかず)

1972年、千葉県千葉市生まれ。現在、ミサワホーム建設・千葉事業部所属。2014年7月から2016年3月まで、「第56次日本南極地域観測隊・越冬隊隊員(建築土木部門)」として昭和基地に1年4カ月滞在し、建設やメンテナンス業務などを行う。帰国後は、「南極クラス」の講師も務めている。

  • 連載「住まいとお金」ファイナンシャルプランナー 久谷真理子
  • わが家の建てどきガイド
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