Column│新しいライフスタイルのご提案や、子育て、オーナーさまのこだわりのお宅拝見、
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自然の趣漂う庭に切妻の大屋根が映える 微気候デザインを採り入れた心地よい住まい

[京都府 Nさま邸]

Nさま邸は切妻の大屋根が印象的なお住まい。沖縄から取り寄せた花ブロック塀が雑木林を思わせる庭の風情と調和して、別荘のような趣を漂わせています。

ご夫妻が目指したのは庭とふれあう平屋感覚の暮らし。

2階は大収納空間「蔵」と子ども部屋のみにして、洗面・浴室も寝室も1階に配置し、1階だけで生活が完結できる間取りにされました。「歳を取っても階段の上り下りをせずに暮らせますし、移動がラクなので家事もスムーズにこなせて助かります」とNさまは語ります。

LDKは壁に設けた大開口で吹き抜けの階段室とオープンにつながる設計に。これは微気候デザインを採り入れたプランの工夫で、階段上のトップライトとリビングの窓を開けると、南側から入った風がすっと北側へ通り抜け、トップライトから熱気が逃げていく仕組みです。「暑い夏も自然の風で涼しく過ごせて、ほとんど冷房をつけることはありませんでした」とNさま。

トップライトから降り注ぐ光がLDKにも届き、明るさも開放感もひとしおです。

ダイニングテーブルの背面の壁にはPCカウンターがあり、共働きのご夫妻はテレワークの際に重宝されているとのこと。「仕事の合間に庭に目を向けると心が癒やされます」とNさまは微笑みます。

リビングの外に広がるテラスは深い庇に守られてゆったりとくつろげる戸外の憩いの場。バーベキューをしたり、お茶を飲んだり、お子さまと庭に植えたブルーベリーや野いちごを摘んで食べるのも楽しいひととき。

四季折々の情趣を感じる暮らしを満喫されています。

築年数ごとのメンテナンス計画をたてましょう。


住まいのメンテナンスは「なにか起こってから」では手間も費用も多くなります。「いつ」「どこを」メンテナンスすればいいのかは、なかなか分かりづらいですよね。そこで築年数ごとのメンテナンス例をご紹介します。これらを参考に計画的なメンテナンスを行って、長く安全で快適な暮らしを実現しましょう。



築10年目

クロスの貼り替え

クロスとクロスの境目が剥がれてていませんか?
汚れが目立つ、クロスとクロスの境目が剥がれてくる、といった症状が出てくるのが築10年目前後です。そのままにしておくとさらに汚れや剥がれが広がります。これを機に一部を珪藻土※などの塗り壁すると、雰囲気が変わり、美観上のメンテナンスとしても効果的です。

※珪藻土とはプランクトンの殻の化石が、長い間堆積してできた土のことを指します。壁材として使用することで、脱臭機能や調湿機能の効果があります。

給湯器の交換

お湯の出が悪いなどと言った、給湯機のトラブルはありませんか?
給湯器が故障すると、お湯を使うことができなくなります。水がなかなかお湯にならないなど、小さなトラブルでも放置せずに修理をしましょう。多くのメーカーの部品保有期間は、製造打ち切りになった後約7年間と言われています。この期間を過ぎてしまった後もトラブルが続く場合は、給湯器自体の交換が必要になります。

その他、築10年目に必要となってくるメンテナンス
  • 畳表の張り替え
  • 水栓(給排水)のパッキン交換
  • トイレ、タンクの部品交換

築10・20年目

屋根・外壁塗装

屋根・外壁が色あせていませんか?
この時期に、外壁や屋根の塗り替えを行うことは、劣化の進行を抑えることにも繋がるので、結果的に住まいを長持ちさせる効果があります。最近の塗装には遮熱効果が含まれているものもあるので、メンテナンスの際には一緒に検討してみてはいかがでしょうか。


築20年目

雨どい交換

雨どいが白っぽくなっていませんか?
雨どいは屋根に降った雨水を集めて地上や下水に流します。これが機能しないと外壁に雨水が直接垂れて汚れるだけでなく、基礎や土台にも影響を与える可能性があります。特に台風や梅雨、落ち葉の季節は継目のずれ、ゆがみなどが生じやすいので注意が必要です。表面が白っぽくなり簡単に割れてしまう状態になったら、交換のサインです。

フローリング張り替え

フローリングにキズやきしみ、反りはありませんか?
フローリングにキズやきしみ、反りなどが目立つようになったら張り替えのサインです。補修方法はフローリングの材質によって異なります。無垢材は浅いキズなら薄く削ることで補修できます。また、合板の場合は張り替えが必要になります。表面の化粧版が削れて、下地が見えてきたら張り替えのサインです。

その他、築20年目に必要となってくるメンテナンス
  • ユニットバス本体の交換
  • ガス・IHコンロ本体の交換
  • 洗面化粧台本体の交換

築30年目

屋根スレート張り替え

工事会社に腐食や強度をチェックしてもらいましょう
築30年ごろになると、屋根スレートの張り替えが必要になってきます。張り替えのタイミングを知るには、工事会社などの専門家に確認してもらうのが最適です。例えば、美観目的で屋根の塗り替えを行う際などに、工事会社にあわせて下地の腐食やスレート自体の強度をチェックしてもらうのがいいでしょう。

サイディング(外壁材)張り替え

サイディングボードが反ったり、剥がれてきていませんか?
築30年が経過して、サイディングボードの反り、剥離が目立ち始めたら張り替えのサインです。放っておくと内部に水が浸入して構造材である土台・柱などを腐食させると同時に湿気がシロアリを誘います。

その他、築30年目に必要となってくるメンテナンス
  • 内部ドアの交換
  • トイレ本体の交換
  • サッシの交換
  • シャッターの交換
  • 玄関・勝手口ドアの交換

住まいのメンテナンスは計画的に

大切な住まいで長く快適に過ごすために、築年数に合わせてチェックすべきポイントがたくさんあります。ミサワホームのリフォーム会社「ミサワリフォーム」のホームページでは、築年数に合わせたさまざまなリフォームメニューをご紹介しています。ぜひ一度チェックしてみてください。
ミサワリフォームのホームページはこちら

折り上げ天井が広がりを生む上質なLDK、海辺の街並みに映える風格ある住まい

[千葉県 Kさま邸]

椰子の木をシンボルツリーに、外壁や屋根の色調を揃えた邸宅がゆったりと建ち並ぶ。そんな南国を思わせる海辺の分譲地で、ひときわの風格を放つKさまのお住まい。

「子どもたち3人が成長して住み替えを考えていたとき、新聞広告でこの分譲地を知り、美しい街並みに惹かれました」とKさまは語ります。

折り上げ天井が伸びやかな広がりを生むLDKは、コーナーで連続する大開口サッシから光が差し込み、シックなインテリアながら暗さを感じさせません。長く愛用されているクラシックな英国チェスターフィールドソファがモダンな住空間にしっくりと調和して、上質な落ち着きとくつろぎ感を生み出しています。

「天井が高いので、革張りの重厚なソファを置いても圧迫感がありません」と微笑むKさま。

黒いカウンタートップのキッチンは、リビングのテレビボードや吊り収納と同じ木目調の面材で統一されて、スタイリッシュな家具のよう。生活感が漂わないよう、家電類はダイニングから見えない場所に配置。夜は間接照明が憩いの時間を優美な明かりで彩ります。

玄関ホールからつながるスケルトン階段を上がると、そこは勾配天井のオープンなファミリールーム。壁の一面に本棚を造り付けて、ご家族みんなの「図書室」に。窓辺のカウンターデスクは、お子さまたちの勉強スペースにも使われています。

「海辺の遊歩道を散歩したり、ダイニングで趣味のハワイアンキルトをつくったり、静かな環境でゆったりと暮らせるから心にゆとりが生まれました」とお喜びのKさまです。

これからの住まいに求められるのは「環境」への配慮と「安全・安心」東京大学 未来ビジョン研究センター 教授髙村ゆかり

環境問題の深刻化が予想される将来に向けて、住まいに求められるものとは何か。
環境問題を研究されている東京大学の髙村ゆかり教授にお話をうかがった。

環境問題がもたらすリスク

── 環境問題が、私たちの暮らしに与えるリスクを教えていただけますか。

髙村 大きな台風による住宅の被害もそのひとつです。たとえば、2018年の西日本豪雨と台風21号。この2つの災害だけで、経済損失は2兆5千億円です。この年に日本の損害保険会社が支払った保険金の額は、東日本大震災の時よりも多かったそうです。こうした経済的な損害もさることながら、大切な人命を脅かすリスクがあることも忘れてはなりません。

── 暮らしを守るだけでなく、万が一の災害時にはいのちを守ること。そうした強さがこれからの住まいには必要なのですね。

髙村 加えて、災害発生後の暮らしを支えられるかどうかも大切です。大きな自然災害が発生すると、電気や水道といったインフラが長期にわたって停止することも予想されます。その状況下でも自宅で生活を継続できる性能も重要です。

レジリエンスを持つ住まいが必要

髙村 近年ではレジリエンス(強靭さ・回復力)というキーワードが注目を集めています。災害の発生時や発生後に、少なくとも安全に暮らしを継続できること。これからは、そんなレジリエンスを持つ住まいが必要といえるでしょう。

── 具体的にはどのような住まいなのでしょうか。

髙村 たとえばZEHですね。高断熱の構造体をベースに、省エネと創エネを組み合わせた環境性能にすぐれた住まいです。環境にやさしいゼロ・エネルギー住宅は、かつては一部の人だけが選択してきた住まいでした。けれど、太陽光発電システムのコストが下がり、住宅メーカーの努力もあって、今ではより多くの人たちが選択できる住まいになっています。

── ZEHを選択することは、環境問題への貢献にもなりますね。

髙村 住宅は、一度建てれば50年もの長い年月にわたって使い続けるもの。いわば50年先の社会にまで貢献できる選択になるわけです。環境問題のツケをお子さんやお孫さんの代に残さないための選択でもあります。子どもにとっては、ゼロ・エネルギー住宅で暮らすことは、環境意識が芽生えるきっかけにもなるでしょうね。

── 都市部の住宅密集地では、太陽光発電パネルを載せたくても、屋根面積の制約から理想どおりの発電量が得られず、導入を見送る方もいらっしゃるようです。

髙村 災害の停電時、スマートフォンの充電だけでもできれば、情報を得ることができますし、情報が多ければ行動の選択肢も広がります。何より、通信手段の確保は大きな安心感をもたらします。過去の大きな災害を通じて電力供給が止まる怖さを多くの方が知るようになった今、太陽光発電は、たとえ発電量が小さくてもあった方がいいと考える方が増えています。蓄電池があればなお安心ですね。

快適性や心地よさも大切

髙村 環境性能にすぐれた住まいは、健康にもプラスになります。室温を安定的に保ってくれる高断熱の住まいは、家の中の急激な温度の変化が原因となる「ヒートショック」による健康被害の防止にも役立ちます。

── 快適で心地よい住まいは、愛着も深まりそうです。

髙村 温暖化の影響は、残念ながら、お子さんやお孫さんの世代ではより深刻になると予想されています。日本は自然災害が多い国ですし、災害は起こりえるのだということを認識して準備しておくべきだと思います。住まいには、快適な生活の場を提供するという役割とともに、災害時などに自分たちのいのちを守る役割も求められます。万が一の事態にも耐えうる、家族を守れる家を選んでいただきたいですね。それは結果的に、自分たちだけでなく、地域や国、世界の環境問題の解決に貢献することにもなるのです。

ミサワホームは世界初の「ゼロ・エネルギー住宅」を発売

業界に先駆けて住宅のエネルギー技術への挑戦を続けてきたミサワホーム。1967年の創立年からわずか4年後には、省エネルギー技術の研究チームを発足し、1977年には「太陽エネルギー利用住宅」の開発にも着手。そして1980年にスタートしたのが「ゼロ・エネルギー住宅」の開発だった。当時は「省エネ」という言葉さえ浸透していなかった時代。「ゼロ・エネルギー」を掲げることは、世間から見れば無謀に等しい取り組みだった。そんな長年の挑戦が実を 結び、1998年には世界で初めてゼロ・エネルギー住宅の発売を実現。搭載されている「屋根材一体型太陽光発電システム」も、ミサワホームが独自に開発したものだ。

髙村ゆかり(たかむら・ゆかり)

東京大学 未来ビジョン研究センター 教授
専門分野は、国際法学、環境法学。地球温暖化に関する国際法・政策、環境リスクと予防減速、環境条約の遵守手続き・制度などの国際環境法に関する諸問題を研究。環境省をはじめ、経済産業省、文部科学省など、さまざまな環境問題に関する諮問グループにて要職を務める。共編著に『地球温暖化交渉の行方』、『気候変動政策のダイナミズム』、『気候変動と国際協調』など。

  • 連載「住まいとお金」ファイナンシャルプランナー 久谷真理子
  • わが家の建てどきガイド
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