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古い時代の面影を残す「小正月」の行事 せわしない現代こそ見直したいもの

「お正月」には"大"と"小"がある?

現在「お正月」といえば、いつからいつまでを指すでしょうか。官公庁や多くの企業が4日を仕事始めとしているので、体感的には三が日のみという方が多いかもしれませんね。元旦をメインとした「大正月」に対し、1月15日を「小正月」とし、様々な伝統行事が行われるのをご存知でしょうか? 忙しい現代ではだんだんとなくなってきた「小正月」の風習についてご紹介します。

遥か昔は元旦といえば満月だった!?

小正月とは、1月15日を中心とする正月行事を指します。1月15日だけという地域もあれば、1月15日をはさんだ3日間という地域もあるようです。元々は旧暦の1月15日に行われていましたが、新暦が採用されて以降は、新暦の1月15日に行われるようになりました。
旧暦では月の始まりが新月になるので、元旦は新月、小正月は満月となります。旧暦の元旦は立春に近い新月の日ですが、もっと時代を遡ると、立春を過ぎた満月の日を年の変わり目としていたといわれています。

小正月にもある定番の食べ物・飾り付け

小正月とは、古い時代の「正月」の名残だと考えられています。大正月の行事は年神様を迎えることを主眼としていますが、小正月の行事は大きく分けると、①豊作祈願、②吉凶占い、③厄払いの3つに分類できるといわれています。
①の豊作祈願で代表的なものは、紅白の餅や団子を小さく丸め、柳などの木の枝につける「餅花(もちばな)」です。実った稲穂や、田の神が宿る桜の花に見立てました。小正月の代表的な飾り付けでもあります。
②の吉凶占いで代表的なものは、日本各地の神社で行われる「粥占(かゆうら)」です。多くは小豆粥を用いて、その年の天候や作物の豊凶を占います。豆は「魔(ま)を滅(めっ)する」に通じ、赤い色は邪気を払うとされ、小豆粥は小正月の食べ物でもあります。
③の悪霊払いの側面を持つのが、「どんど焼き」「左義長(さぎちょう)」などと呼ばれる火祭りです。正月飾りや古いお札などを燃やす行事で、煙とともに年神様が帰るとされ、その火で焼いた餅を食べると、一年間無病息災であるといわれています。

「松の内」はいつまで?関東と関西で違う理由

昔は、小正月に年神様を見送ることで正月行事の終了とし、15日までを「松の内」としていました。ところが1662年、江戸幕府より7日を飾り納めとする通達が出され、関東では7日までを松の内とする風習が広まりました。一方関西では、従来通り15日までを松の内とし、現在に至るといわれています。
小正月は豊作祈願など生産にかかわる行事が多いためか、主に農漁村で行われ、都市部では大正月が盛んだったそうです。よって、都市化が進むとともに、小正月の存在感も薄れていったと考えられます。今では、大正月の行事も簡略化されていっていますね。忙しい現代、昔の風習をそのまま踏襲することは難しいですが、一部でも取り入れて、時間の流れを大切したいものですね。

  • 連載「住まいとお金」ファイナンシャルプランナー 久谷真理子
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