Column│新しいライフスタイルのご提案や、子育て、オーナーさまのこだわりのお宅拝見、
著名人によるコラムなど、毎月厳選した住まいに関する情報をお届けいたします。

さまざまな見学会に参加してみる

住まいの見学というと、住宅メーカーのモデルハウスが集められた総合展示場。住まいづくりの最新情報を入手でき、提案やデザインの違いを比較しながら検討できるのが利点です。反面、建物のサイズが比較的大きいため、間取りや空間構成などが参考にしづらいという声も聞こえます。

最近では建築中の現場や完成した住まい、実際に入居しているオーナー宅など、さまざまな見学会が開催されており、ご自身の目で見て、さわって、感想などを聞いて確かめることができます。

例えば分譲地の建物がモデルハウスとなる分譲住宅展示場は、自分の予算やライフスタイルに照らし合わせやすく、総合展示場では見えづらい現実的な側面から検討が可能。気に入れば購入することもできます。また、建築中の住まいを行程順に見て回るバスツアーを開催している住宅メーカーもあり、このような機会を利用するのも有効です。

自分が建てることになる住まいに、どのような技術が使われているかを事前に確認しておくことも大切。住まいのテーマパークを設立して、最先端のテクノロジーや最新のすまいづくりのアイデアを公開している住宅メーカーも登場しています。そこには、住まいの基本性能はもとより、地震対策やセキュリティ、デザインなど、住宅に求められるさまざまな先進テクノロジーがひと目で理解でき、アトラクションのように体験することも可能。楽しい驚きを味わいながら、住まいづくりに有効な情報が得られます。家族全員で興味深い時間を過ごせる工夫も施されているようですので、訪問してみるとよいでしょう。

住まいづくりはやり直しがきかないだけに、あらゆることを見たり、聞いたり、きちんと確かめたりすることが重要です。さまざまな見学会に参加して、ご家族で徹底的にチェックしてみましょう。

分譲住宅展示場

分譲住宅展示場とは、そのまま暮らせるリアルサイズで建てた展示場。敷地や部屋の広さ、庭の大きさ、最新設備の仕様や機能も細部まで確認でき、住まいづくりの参考になります。

構造体見学会

完成後では見えないクロスの内側や仕上げ前の構造などを確かめて、家づくりをチェック。 先進のテクノロジーを理解すれば、暮らし始めてからも安心です。

オーナーさま宅見学会

実際に暮らしている方に感想を聞いてみたい。オーナーさまからご経験をふまえたアドバイスが得られます。

分譲住宅

まちづくりをふまえて住まいが確認できる建売分譲。ライフスタイルに合った住まいと、まちなみに配慮された暮らしの環境をチェックしてください。

工場見学会

住まいがどのように生産されているのか、品質管理がどのような体制で実施されているのか。最新鋭の工場で工業化住宅の生産過程や、その高い品質を確認することができます。

住まいの体感施設見学会

映像やシミュレーターなどで実感できる施設で、先進技術や住宅性能、デザインなど、多彩なテーマでこれからの住まいづくりを体感できます。

インテリアを心地よく演出するには?

間取りとともに内装や家具調度をどう工夫したらいいのか、頭を悩ませることが多いものです。上手に空間をコーディネートするコツをご紹介します。

空間を決める床・壁・天井の色と素材

間取りや内装などのインテリアを考えている時間は、あれこれ悩みつつも、それがとても楽しい時間でもあります。自分がこれからどのような空間で、どんな家具に囲まれて生活をするのか、あれこれとイメージが膨らむはずです。
家具類については「こんな感じ」というイメージはもっていても、意外に失念しているのが内装。特に、天井や壁、床の素材と色に悩むことが多いといいます。

空間全体のテイストを決めるのが、じつは天井や壁、床なのです。
いろいろな素材や色のサンプルを見せられると思いますが、それが実際の広さになったときに、どのように見えるのかはなかなか想像しにくいものです。だからこそ、より自分に合った空間をつくるには、まず自分がどんな空間に住みたいのか、ざっくりでもイメージしておくことが大切です。

やわらかい色調のナチュラルな空間がいい、ホテルのような雰囲気にしたい、シックでモダンな大人の空間をつくりたい、あるいは和のテイストを採り入れたい......。
そんなイメージがあれば、たとえばナチュラルなら、壁は塗り壁にして、床は無垢のフローリング。シックモダンなら、白壁にダークな色調のフローリングにといった選択ができるでしょう。また玄関や土間を石にする、一部の壁をアクセントクロスでカラーにするなど、上手に空間にメリハリをつくる方も増えています。

そして空間づくりの重要なポイントになるのが、建具です。扉やドアノブ、窓なども、形、素材、色などたくさんの種類があります。つい機能面を重視しがちですが、これらもインテリアの大切な要素のひとつ。壁とのバランスを考え、色や素材を楽しみながら、選びたいものです。

手持ちの家具を活かす方法

家具やカーテンといったインテリアは、すべて新しく揃えると金額もかなり大きくなるため、あらかじめ住宅ローンに組み入れて考える場合も多いでしょう。カーテンだけでも、50万円前後になることもあります。それだけに、実際には、手持ちの家具を利用することも多くなるはずです。

たとえば、長い間大切に使ってきたダイニングテーブルをこれからも活かしたいという場合は、間取りを検討するときから、そのテーブルをどう配置するのかをイメージしながら考えるといいでしょう。内装も同じで、手持ちの家具を活かすことを前提にして素材や色を選ぶと、家具が空間にしっくりと馴染みます。
そのためには、活かしたい家具の形や素材、色、サイズなどをあらかじめインテリアコーディネーターに提示して、一緒に検討することが肝心です。

家具を選ぶときのポイントは?

新しく家具を選ぶときに同じテイストで徹底的に揃えてしまうと、どこか窮屈な感じがしてしまいます。またさまざまなテイストが混在すると、空間が落ち着かなくなってしまいます。
全体はナチュラルなテイストで揃え、その一部にセブンチェアなどのカラーをワンポイントで入れる。それだけで空間に不思議な躍動感が生まれます。

また、モダンな家具でシャープなイメージが強すぎる場合も、ワンポイントカラーを配することであたたかさややわらかさを加えられます。
いずれにしても、「やりすぎない」こと、「混在させない」ことを念頭にしてインテリアを考えることが大切。そして、長く大切にできる家具を選ぶことが、快適空間の決め手になりそうです。

設計図面を見るときのポイントは?

家を建てるときに必ず見ることになるのが設計図面です。
リビングや水廻りなど空間の配置を見るだけでなく、吹き抜けや「蔵」、窓や扉の位置などある程度詳しく読み取るためには、設計図面についての基本的な知識があると便利です。今回は設計図面を見るときのポイントについてご紹介します。

基本設計図と実施設計図の違いを知ろう

住まいづくりに必要な図面には、大きく「基本設計図」と「実施設計図」の2種類があります。これらの図面についての詳細な専門知識は必要ありませんが、建てたい家が本当に実現できているのかを見るためには、基本的な知識と読み取るためのポイントを知っておくと、たいへん便利です。

「基本設計図」は、施主が設計者(営業担当者の場合もあり)に対して、どんな住まいを望んでいるのかを詳しく伝え、それをもとにプランを描いた初期段階の図面です。「平面図(間取り図)」や「立面図」などつくられますが、まだおおよそのプランですから、ここからさらに検討や修正を行いながら、設計をつめていきます。
そして、ほぼ設計方針がかたまった基本設計図をもとに作成される図面が「実施設計図」です。これは、設計者から施工者に対して、実際に行う工事の内容を伝えるための図面。この段階では、詳細な平面図や立面図に加えて、敷地と建物の位置関係を記した「配置図」から、各部屋の壁面形状を表した図面が描かれる「展開図」、電気や給排水などに関する各種「設備図」に至るまで、さまざまな図面が描かれます。これらは施主には建築請負契約のための書類であり、また一部は建築確認申請に必要な重要書類でもあります。

図面上を動いて生活動線を確かめよう

では、これらの図面から空間を把握するためのポイントについてご紹介します。
基本設計図の段階でチェックするのは、部屋の種類と広さ、それらの位置関係といったいわゆる間取りです。その際、ただ漠然と眺めるのではなく、少しだけ想像力を働かせてみてください。
縮尺は100分の1なので、図面での1cm が1mとなります。身長が160cmの人なら、図面上では1.6cm。その高さを想像しながら、まずは玄関から入ってみましょう。そしてホールから扉を開けてリビングへ入り、キッチンへ。あるいはキッチンから水廻りへ移動して、階段を上がり.......。

実際に自分がそこでどう動くのかを想像することで、ある程度の暮らしの動線を確認できるでしょう。同時に、「この辺が不便そう」「ここはもっと広いほうがいい」といった課題も見えてくるはずです。

また、「蔵」があると、1.5階や2.5階のフロアができます。蔵をどう活用するかで最適な位置が決まりますから、動線チェックによってその活用方法や使い勝手を確認したいものです。
この段階で意外に見落としがちなのが「方位」です。図面は基本的に上方が北となっています。どの位置がどの方角に位置しているのかもチェックしましょう。

実施設計図で確認したいことは、天井や窓、建具などの「高さ」や「段差」「勾配」です。図面は二次元ですが、そこには三次元情報としての詳細な寸法が書き込まれています。ただし、専門家でない限り、高さや勾配をすぐに想像することはできません。そこで、実施設計図を見ながら設計者から高さや勾配についてしっかりと説明受けるようにしたいものです。
このように図面から空間がある程度把握できれば、きっと図面を見ることが楽しくなるはずです。

建築費用の内訳は どうなっている?

住宅を新築するときに、もっとも気になるのはその建築費用。高額な買い物だけに、建築費用の内訳を知っておくことも大切です。今回は、建築費用の中身を知ってより賢い住まいづくりをするためのお話です。

新築するには2つの工事費用に諸費用が必要

「そろそろ家を建てようかな」と考えるとき、「だいたいこれくらいの価格なら」という大まかな予算が頭のなかにはあると思います。たとえば、それが2000万円だとしましょう。ところが2000万円が何のための費用なのか、具体的な内訳を知っていることは少ないのではないでしょうか。建築費用の中身を知っておくと、住まいをどのような材料を使ってどんな仕様にするのか、建築の詳細と予算を調整するときにとても役に立つはずです。

建築の総費用は、「本体工事費」「別途工事費」「諸費用」の3種類に分けることができます。本体工事費は、土台の基礎から設備の設置まで建物をつくるための費用です。またガスや給排水、冷暖房など暮らしに必要な工事のための費用が、別途工事費。さらに、必要な手続き費用や税金、引っ越し代など工事費以外が諸費用となります。
この3つが費用全体に対する割合は、本体工事費が約70%、別途工事費が約20%、諸費用が約10%を目安にするといいでしょう。もっとも多くの割合を占める本体工事費を詳しく見てみると、躯体工事が約40%、仕上げ工事は約35%、設備工事が約20%になります。

躯体工事のなかでも、土台のための基礎工事や柱や梁など骨組みに関わる木工事は、やはり倹約はできません。一方、最近特に費用が上昇傾向にあるのが設備工事費で、これは省エネ対応の高機能な設備機器を選ぶケースが多いからです。どうせなら、新築時に最新機器を入れたい、あるいは材料にこだわりたいと思うのは当然ですが、大切なことは本当にそれらが必要なのかということでしょう。
限られた予算のなかで、何にどれくらい予算を配分するのか、全体のバランスをよく考えたうえで最適な選択をしたいものです。

坪単価に振り回されず費用を把握する

ところで、不動産広告などでは建築価格を「坪単価」で示されています。坪単価の計算方法には、実はルールがありませんから、住宅メーカーによって異なる場合もあります。たとえば、延べ床面積を算定の根拠にしますが、これも「法定延床面積」と「施工床面積」の2種類があり、施工床面積のほうが広いため、こちらを採用して算出するほうが坪単価は安くなります。

つまり、坪単価はだいたいの目安とはなっても、そのまま鵜呑みにはできないということです。あくまでも、建築費用の内訳をもとに全体を考えることが大切です。実際に住宅メーカーから提示される建物の概算見積を基準にして、できれば項目ごとに確認をしていくことが望ましいといえます。高い買い物ですから、納得のいく費用のバランスをしっかりと考えてみましょう。

住宅メーカーとの付き合い方は?

住宅メーカーには営業から施工まで、それぞれの役割を担う担当者がいます。
なかでも常にお客さまとの大切な窓口として機能しているのが営業担当者です。
今回は、営業担当者を中心に、その付き合い方についてご紹介します。

すべての窓口となる営業担当者

住宅メーカーがお客さまとのやりとりをする際、その最前線にいるのが営業担当者です。この営業担当者が窓口となり、間取りなどを具体的に考えるデザイナー、インテリアコーディネーター、エクステリアのデザイナーへ、お客さまの意図を伝え、具体的な形へと導いていきます。住宅メーカーによっては、営業と設計の間にコーディネーターを配するところもあり、それぞれの役割をどの程度こなすのかは、メーカーによっても異なります。

とはいえ、最初から最後までお付き合いするのが営業担当者。ここでしっかりとした信頼関係を築かなくては、その後に控える設計や施工の担当者へ正確な意図や情報が伝わりません。多くは住宅展示場で出会うことになると思いますが、一方的にメーカー側のメリットだけを話すのではなく、建てる側の思いをしっかりと聞き、それを受け止めてくれる担当者がベストといえます。

もちろん、商品や技術に対しても知識が豊富で、資金計画にもアドバイスできるといった最低限のスキルをもっていることも、営業担当者との相性を図るうえで必要になるでしょう。

間取りよりもライフスタイル

そしてなにより大切なのは、営業担当者が何を聞いてくるのか、ということです。まず、実現したい「間取り」だけを執拗に聞くような担当者はおすすめできません。そうではなく、お客さまの家族やこれまでの暮らし、大切にしているモノやコト、将来の夢など、間取りに直結するものではなく、家族や住まいの歴史やライフスタイルについて詳細に聞き出す営業担当者がいいのです。

住まいは、家族のライフスタイルを実現するものです。そうした情報や家づくりへの思いを設計担当者へ伝えることこそ、営業担当者のもっとも大きな役割といっても過言ではありません。

そして同時に、建てる側も現在の暮らしに何を感じ、これからどのような暮らしを実現したいのか、家族それぞれの思いをきちんと把握し、優先順位をつけておかなくてはなりません。すでに建てたい家のイメージが明確にあるなら、それを正確に伝えるために、雑誌などの切り抜きを持ち込んで打ち合わせをするのもいいでしょう。

お客さまが興味をもったら、営業担当者はお客さまの情報をもとに、デザイナーに最初のマスタープランを作成してもらい、提案します。このマスタープランにどれだけ自分たちの意図が反映されているか、それが次へのステップへ進むかどうかの別れ目となります。ここでスムーズにいくのが、ライフスタイルを中心に話を聞いてくれた営業担当者の場合なのです。

遠慮は無用の信頼関係を築く

こうして首尾よく相性のいい営業担当者と出会ったとしましょう。それ以降の付き合いにとって大切なことは、いかにコミュニケーションをとるかということ。当たり前のようですが、相手が専門家だからと意見や感想を控えたりしていると、後でこうしたかった、ああしたかったと後悔が残ります。建てる側として、言っておくべきこと、聞いておくべきことを遠慮せずに担当者にぶつけることも必要でしょう。つくり手任せではなく、自分でつくっていくという姿勢が大切なのです。

一方で、家づくりにはプロセスごとにたくさんのプロが関わっています。そうしたプロの意見を担当者が話したときには、謙虚に耳を傾ける度量もなくてはなりません。場合によっては、他のスタッフから直接説明を受けることも必要でしょう。

そうしたコミュニケーションがあれば、担当者との信頼関係を築くことは難しいことではありません。それこそが、納得できる家づくりの要といえます。

  • 連載「住まいとお金」ファイナンシャルプランナー 久谷真理子
  • わが家の建てどきガイド
  • 資金計画タイプ別診断 あなたの資金の傾向をタイプ別で診断!

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