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ファイナンシャルプランナー 久谷真理子「住まいとお金」

久谷真理子(くたにまりこ) 株式会社フリーダムリンク専務取締役
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター 都市銀行にて融資業務を経験。会社設立後は、住宅ローンや相続・不動産などの相談業務および実行支援業務を行う。
また、日本経済新聞(M&I)等にて情報を発信。


池田里美(いけださとみ) 株式会社フリーダムリンク
税理士、ファイナンシャルプランナー。
税理士事務所、大手商社経理部で勤務後、現在は相続・不動産関連の税務、コンサルティング、セミナー講師などを務める。

【第9回】消費増税と住宅ローン減税

2013/06/13 12:00

JUST PLUS 30 KURA Garden life model 2,500万円の建物にかかる消費税は125万円(5%)から200万円(8%)へ。75万円もの負担増です。これだけなら「消費税があがる前に家を建てよう!」ということで決着しそうですが、「それに伴って住宅ローン減税が拡充される」ことになって話が少しややこしくなりました。マイホームは、消費税があがる前?それとも後?いったいどちらが有利なのでしょう。


 

住宅ローン減税とは?

まず、現在の制度の概要です。長期優良住宅などの認定住宅の場合、年末ローン残高の3,000万円を限度として(一般住宅は2,000万円)、その1.0%相当の税額控除を受けられます。
年末残高が3,000万円なら30万円です。控除を受けられるのは入居した年から10年間ですから、最大控除額は300万円(一般住宅は200万円)。これを、所得税から控除しきれない場合は、翌年分の住民税からも一定額の控除を受けられるようになっています。

住宅ローン減税
※長期優良住宅などの認定住宅の場合、但し(  )内は一般住宅の場合

さて、これが消費税のアップでどうなるでしょうか。下表は、平成26年4月以降の住宅ローン減税の概要ですが、消費税の増税のタイミングで、認定住宅の最大控除額は300万円から500万円へ(一般住宅は200万円から400万円へ)。それにあわせて、住民税の控除限度額も「所得税の課税所得金額等×7%(最高13.65万円)」へ拡充されることになりました。

※住民税からも控除しきれないケースについて、適切な給付措置が講じられるとのことですが、具体的な内容については、今夏までに検討されることになっています。


住宅ローン減税
※長期優良住宅などの認定住宅の場合、但し(  )内は一般住宅の場合
※平成26年4月から平成29年12月までの欄の金額は、住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が8%又は10%である場合の金額であり、それ以外の場合における借入限度額は平成26年1月から3月までの欄の金額となる

 

ケースで比較してみよう!

消費増税と住宅ローン減税に着目して、消費税の増税が家計に与える影響を見てみましょう。

・ケース1
夫婦と子ども2人の4人家族。会社員である夫の年収は600万円で、建物は2,500万円(税別)の長期優良住宅(認定住宅)とします。

住宅ローン借入額を2,000万円とすると、増税後の家計への影響は、「75万円のマイナス」。消費税が増えた分が、そのまま家計にマイナスとなっています。これは、借入額が2,000万円のため、現在の控除対象限度額3,000万円が5,000万円に拡充されたところでメリットが出ないことが要因です。

住宅ローン減税
※住宅ローンの金利は2%、借入期間35年、元利均等毎月返済。
  また、夫の年齢は40歳、妻は専業主婦、子は4歳と6歳とした場合の概算値


・ケース2
次に、先ほどの家族が、土地資金も住宅ローンで賄うという前提で、3,500万円借りる場合を見てみましょう。

ケース2における増税後の家計への影響は、「44万円のマイナス」。今回は、減税総額で31万円のメリットを得られるため、消費税の負担増を少し緩和することができます。減税総額にメリットが出たのは、控除限度額の引き上げよりは、住民税の控除限度額の引き上げの効果によるものが大きいでしょう。

住宅ローン減税
※住宅ローンの金利は2%、借入期間35年、元利均等毎月返済。
  また、夫の年齢は40歳、妻は専業主婦、子は4歳と6歳とした場合の概算値


・ケース3
減税でのメリットが出やすいのは、借入れが大きいこと、その減税に見合うだけの税金を負担していることではないかと思われます。そこで今回は、先ほどのファミリーについて、年収を800万円、借入額を4,500万円にしてみましょう。

増税後の家計への影響は、「22万円プラス」。ケース3では、減税総額で97万円ものメリットを得られるため、消費税の負担をカバーしたうえで、家計への影響をプラスにすることができました。減税総額にこれほどのメリットが出たのは、控除限度額が3,000万円から5,000万円に引き上げられたことによる効果です。もちろん、それだけの税金を負担していることも理由に挙げられるでしょう。

住宅ローン減税
※住宅ローンの金利は2%、借入期間35年、元利均等毎月返済。
  また、夫の年齢は40歳、妻は専業主婦、子は4歳と6歳とした場合の概算値


JUST PLUS 30 KURA Garden life model いかがでしょうか。消費増税とローン減税を比べると、収入が高く、その分多くの借入れをする人ほど、増税後にメリットが出やすい傾向が見てとれるようです。しかし、借入れが多いということは、金利動向の影響も受けやすいということに他なりません。自分にとっての有利不利を把握することは大切ですが、それだけに踊らされることなく、広い視点から、その時期を見極めるようにしましょう。

※給付措置については、具体的な内容が未定のため、今回の試算からは省いています。



 

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