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ファイナンシャルプランナー 久谷真理子「住まいとお金」

久谷真理子(くたにまりこ) 株式会社フリーダムリンク専務取締役
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター 都市銀行にて融資業務を経験。会社設立後は、住宅ローンや相続・不動産などの相談業務および実行支援業務を行う。
また、日本経済新聞(M&I)等にて情報を発信。


池田里美(いけださとみ) 株式会社フリーダムリンク
税理士、ファイナンシャルプランナー。
税理士事務所、大手商社経理部で勤務後、現在は相続・不動産関連の税務、コンサルティング、セミナー講師などを務める。

【第22回】融資利用の特約

2014/07/10 11:00

住宅ローンの利用を前提に、不動産の売買契約を結んだのに、後になって住宅ローンを利用できないことがわかったら?ペナルティを覚悟しなくてはならないのでしょうか?融資利用の特約は、このような事態に備えるためにあります。


特約で契約は解除に

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原則として、住宅ローン利用の可否がはっきりするのは、不動産の売買契約のあと。そのため、契約を締結した後に、予定していた融資を受けられないといった事態が発生することがあります。
融資利用の特約は、このような場合に、買主に契約解除を認める条項です。下の表で、融資利用の特約の例を見てみましょう。

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まず、契約解除に関しては、1の部分に「融資の全部または一部の金額につき承認が得られないとき、または融資が否認されたときは、買主および売主は、本契約を解除できるものとします。」とあります。「一覧〇記載」とは、契約書のおもて書きのことで、ここに融資利用の有無、借入先、融資金額、融資利用の特約にもとづく契約解除期日などが記されます。
続いて2には、「本契約が解除されたときは、売主は、買主から受領した金員を利息を付すことなく、解除後速やかに買主に返還するものとします。」との記載が。買主の立場からみると、契約を解除しても、手付金が戻るので安心ですね。

【融資利用の特約】

1.
買主が売買代金の支払いのために、前条に定める融資を利用する場合で、一覧〇記載の契約解除期日までに、その審査において融資の全部または一部の金額につき承認が得られないとき、または融資が否認されたときは、買主および売主は、本契約を解除できるものとします。ただし、買主の解除の意思表示は、契約解除期日までに売主に到達した場合に限り有効とします。
2.
前項の定めにより、本契約が解除されたときは、売主は、買主から受領した金員を利息を付すことなく、解除後速やかに買主に返還するものとします。なお、買主および売主は、互いに相手方に対し損害の賠償を請求できないものとします。

なお、融資利用の特約には、融資の承認が得られなかった場合に、表のように「契約を解除することができる」とする解除権留保型のほかに、「契約は自動的に解除となる」といった解除条件型もあります。自分から解除するのか、自動的に解除になるのかが異なりますから注意しましょう。

いざというとき役立つ特約にするために

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いざというときに役立つ特約であるためには、その内容を確認しておく必要があります。まず、契約書のおもて書きに記載する、借入先、融資金額などが明確であること。例えば借込先であれば、「○○銀行」と具体的に記載します。「都市銀行などの金融機関」といったあいまいな書き方では心配です。金融機関によって金利の水準なども異なりますから、融資を受けられればどこでもいいということはないでしょう。
それから、融資利用の特約に基づく契約解除期日までに余裕があるかどうかを確認することも欠かせません。

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ところで、融資を受けるための努力をしなかった場合にまで、特約の適用を認めることは、あまりに買主に有利。そのため、買主には、「契約締結後すみやかに融資の申込み手続を行うこと」といった努力義務が定められているのが一般的です。自分でローンを申し込むという人は、スケジュール管理などに注意しましょう。

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