• トップ  >
  • ファイナンシャルプランナー 久谷真理子&税理士 池田里美「住まいとお金」

ファイナンシャルプランナー 久谷真理子「住まいとお金」

久谷真理子(くたにまりこ) 株式会社フリーダムリンク専務取締役
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター 都市銀行にて融資業務を経験。会社設立後は、住宅ローンや相続・不動産などの相談業務および実行支援業務を行う。
また、日本経済新聞(M&I)等にて情報を発信。


池田里美(いけださとみ) 株式会社フリーダムリンク
税理士、ファイナンシャルプランナー。
税理士事務所、大手商社経理部で勤務後、現在は相続・不動産関連の税務、コンサルティング、セミナー講師などを務める。

【第43回】「争続」を避けるための生前贈与
~住宅取得資金贈与と教育資金一括贈与~

2016/08/10 10:00

夏休みは家族親族が久しぶりに顔を合わせる機会です。
子ども家族の近況を聞き、資金面で援助をしたいと考えることもあるかもしれません。
将来の相続対策も含めて、知っておくとお得な税制をご紹介します。


「住宅取得等資金の贈与税の非課税」

第32回でもご紹介している制度です。
親や祖父母などの直系尊属が、住宅を建てたり、購入したり、リフォームをするための資金の贈与をした場合に、一定の要件を満たすと、贈与税が限度額まで非課税になる制度です。


(※1)消費税率8%の適用を受けて住宅を取得した場合のほか、個人間売買により中古住宅を取得し、消費税が非課税になる場合
(※2)省エネルギー性の高い住宅(断熱等性能等級4又は一次エネルギー消費量等級4)、耐震性の高い住宅(耐震等級2以上又は免震建築物)、バリアフリー性の高い住宅(高齢者等配慮対策等級3以上)のいずれかの性能をみたす住宅

これから住宅を建てようとしている子どもには有効な制度です。
なお、この非課税制度の非課税枠は、消費税の動向により今後変化する可能性があります。最新の情報を取得するよう留意しましょう。

ところでこの制度は、住宅取得やリフォームの計画がある場合に限られているため、子どもによっては使うことができません。子どもが複数いる場合には、子どもたちの間に不公平感が生まれてしまうことも考えられます。
のちの相続時に無用な争いを招かないよう、配慮が必要となります。

「教育資金の一括贈与の贈与税の非課税」

一人の子どもに住宅購入を援助した場合、他の子どもには孫の教育資金を援助するという方法も検討できるでしょう。これが「直系尊属からの教育資金の一括贈与の贈与税の非課税制度」です。
平成31年3月31日までの間に、30歳未満の子や孫などに、金融機関等を通じて教育資金の贈与をした場合には、贈与税が1,500万円まで非課税となる制度です。

そもそも教育費は、親や祖父母などの扶養義務者が、必要な金額を必要な時期に都度贈与する分には、贈与税はかかりません。したがってこの制度は、一度にまとまった教育資金を贈与したいときに有効な制度となります。援助する教育費の総額を前もって渡しておく形になるため、子や孫たちへの贈与額の総額が一目でわかるという利点があります。
孫への贈与とはいえ、教育資金が高騰する昨今、孫の親である自分の子どももこの贈与があれば非常にありがたいと思います。

親にとってはどの子どももかわいいものです。将来にわたって仲良く助け合ってもらうためにも、お金についてのしこりを残しておきたくはありません。
また、子どもたちへの贈与を優先するあまり、自分たちの生活資金が足りなくなってしまっては本末転倒です。
ご自身の資産状況を把握したうえで、さまざまな税制を賢く利用して、バランスよく「争続対策」を行っていきたいものです。

文/ 池田 里美

ソーシャルブックマーク

  • 資金計画が良く分かる!カタログプレゼント
  • ご相談・お問い合わせ