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ファイナンシャルプランナー 久谷真理子「住まいとお金」

久谷真理子(くたにまりこ) 株式会社フリーダムリンク専務取締役
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター 都市銀行にて融資業務を経験。会社設立後は、住宅ローンや相続・不動産などの相談業務および実行支援業務を行う。
また、日本経済新聞(M&I)等にて情報を発信。


池田里美(いけださとみ) 株式会社フリーダムリンク
税理士、ファイナンシャルプランナー。
税理士事務所、大手商社経理部で勤務後、現在は相続・不動産関連の税務、コンサルティング、セミナー講師などを務める。

【第53回】マイホームの住み替え時に検討すべき税金の特例制度

2018/04/12 11:00

真剣に悩んで買ったお気に入りの住宅でも、家族の人数が変化したり、自分や家族のライフスタイルの変化などにより、より快適な住まいを求めて、住み替えを検討することもあるでしょう。
今回から2回に分けて、住み替えの時に売却益が出た場合と売却損が出た場合の、税制上の特例を見ていきたいと思います。


売却益が出た場合の特例制度の概要

住み替えに当たって、現在住んでいる家を売却するときに利益が出ると、税金を納めなければなりません。この税額分、利益が目減りしてしまうわけですが、この課税に対し下の3つの特例があります。

①居住用財産の3,000万円控除
マイホームを売って利益が出たとき、本来は税金がかかりますが、マイホームの売却であれば、3,000万円までの利益については税金がかからない特例です。
住まなくなってから3年目の年末までに売却すれば、その間空き家でも適用できます。諸条件ありますが、一番使い勝手のいい制度です。

②居住用財産譲渡時の軽減税率
10年以上住んでいるマイホームを売って利益が出たとき、その利益のうち6,000万円までは、通常20.315%の税率が、14.21%と低くなる特例です。
①の特例と併用して使われることもある制度です。

③買い換え特例
住み替えに当たっては一旦売却時に税金を計算しますが、この特例は、売却と取得を一括りに捉え、売却で利益が出たとしても、その売却価格が新しく取得する家の価格を超えなければ、本来今かかるべき税金を、将来に繰り延べることができる制度です。
注意したいのは、今、納税額がゼロだったり、少なかったりするだけで、永遠に減免になるわけではないということです。

新居でローンを組む時に注意したいこと

新居を取得する際ローンを組めば、住宅ローン減税の対象にもなります。 ただし住み替えの場合はここで注意が必要です。住宅ローン減税は、新居に居住した年とその前後2年ずつの5年間に上記3つの特例のどれかを選択すると、受けられなくなってしまうのです。
たとえば、自宅の売却で200万円の利益が生じ、翌年ローンを組んで住宅を建築した場合を考えます。
住み替え前の自宅売却で生じた利益に対して居住用の3,000万円控除を受け、その分の税金をゼロにする方が有利な人もいれば、住み替え後のローン年末残高の1%の税額控除を10年間受ける方が、有利になる人もいます。しかし比較検討をせずに売却時に居住用の3,000万円控除の特例を選択してしまうと、その後のローン減税の方がトータルの税金の額が低くなるとわかっても、取り消してローン減税を受けなおすことが出来なくなってしまうのです。

マイホームの住み替えで売却益が出たとき、売却時に税金の優遇を受けるのがよいか、ローンを組んで建築した時に優遇を受けるのがよいかは、人によって違います。細心の注意が必要となるので、専門家に相談しながら上手に活用しましょう。 次回は、住み替えの時に売却損が出た場合の特例についてみていきます。

文/ 池田 里美

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