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ファイナンシャルプランナー 久谷真理子「住まいとお金」

久谷真理子(くたにまりこ) 株式会社フリーダムリンク専務取締役
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター 都市銀行にて融資業務を経験。会社設立後は、住宅ローンや相続・不動産などの相談業務および実行支援業務を行う。
また、日本経済新聞(M&I)等にて情報を発信。


池田里美(いけださとみ) 株式会社フリーダムリンク
税理士、ファイナンシャルプランナー。
税理士事務所、大手商社経理部で勤務後、現在は相続・不動産関連の税務、コンサルティング、セミナー講師などを務める。

【第62回】住宅建築時に贈与を受ける~暦年贈与

2019/10/10 11:00

住宅を建築するときに金銭的に援助を受けられると、設備をグレードアップできたり、ローン返済額が減ったりと何かと助かります。ただ贈与してもらえる金額は数十万円から数千万円と人により幅があります。また贈与をしてくれる人も父母や祖父母だけでなく、配偶者の親やおじおばなど、直系尊属以外の場合もあるでしょう。
贈与を受ける際に贈与税がかからない制度はいくつかありますが、その状況に応じて適した制度が異なります。今回は、贈与税の課税方式の原則である、暦年贈与における基礎控除についてご紹介していきます。


暦年贈与における基礎控除

1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた金額が、贈与を受けた人1人あたり110万円の基礎控除額以下であれば贈与税がかからず、申告の必要もありません。
この贈与税の基礎控除額110万円は、直系尊属からの住宅取得等資金の贈与税非課税枠と比べ課税されない枠が少額ではあります。しかし贈与者は直系尊属に限らず、また贈与された資金を、住宅取得等資金の非課税制度では認められない住宅ローンの返済や引っ越し費用に充てることもできます。暦年贈与は、誰から贈与されてもよく、また贈与された資金を何に使ってもよいため、使い勝手の良い制度です。

暦年贈与は、基礎控除額を超えて贈与を受けた場合は贈与税がかかりますが、2015年以降の贈与は、親や祖父母などの直系尊属から、その年の1月1日で20歳以上の者への贈与について、税率が緩和されるようになりました。


暦年課税による贈与であれば、1度きりの贈与ではなく何度でも受けられます。今年基礎控除範囲内の110万円以内の贈与を受け、翌年また110万円以内の贈与を受けることもできます。贈与者の懐具合に合わせ、贈与してもらったりやめたりが自由にできます。

注意すべき点は、贈与者に相続が起こった場合、その贈与者から財産を相続すると、相続開始前3年以内の贈与については、たとえ110万円以内の贈与で贈与税を納めていなかったとしても、相続税の計算にあたり、その贈与された金額が相続財産に加わってしまうことです。そのため、相続が近い場合の相続税対策としては弱い面があります。

住宅取得時の援助としては、住宅取得等資金の贈与税の非課税制度が有名ですが、贈与される金額や贈与してくれる人、使い道によっては、暦年課税制度を使った贈与も検討してみてはいかがでしょうか。
次回はその直系尊属からの住宅取得等資金の贈与税の非課税制度についてみていきます。

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