[北海道札幌市 Iさま邸]
淡いベージュ色の外壁と複数のキューブ形を重ね合わせたような外観が印象的なIさま邸。
ご夫妻がこだわったのは、まずは「広いリビング」と「他にはないユニークなデザイン」でした。それを表現しているのが、1階のパブリックスペースです。
キッチンとダイニング、メインとなるリビング、そして畳コーナー。ここには柱がほとんどないため、それぞれの空間が一体となって広がっています。そのなかで、アクセントとなっているのがキッチン手前にあるスケルトンの階段。しかも吹き抜けになっているため、上からもやわらかい光が注ぎ込みます。
全体的に落ち着きのある雰囲気をつくっているのは、床材やキッチン、所々に使用されている壁板の色合いにあります。床には北海道産のナラの無垢材を使ったやさしいブラウン。
キッチンや壁板は引き締め効果のあるダークブラウン。全体が白い壁面のなかにメリハリが演出されているため、広い空間でも場所によって異なる表情が楽しめる仕掛けです。
また、キッチンは奥さまのご希望でオープンタイプに。しかも、ワークトップの奥にある収納部分には扉が設けられ、不意の来客時など、こまごましたモノをさっと片付けるときに便利だと好評です。
さらに、ご主人のもうひとつの希望は畳があること。リビングから連続してフラットな畳コーナーが続き、この存在がパブリックスペースをより機能的にしています。
2階への階段を上がっていくと、正面にはギャラリーが。
かつて野球で甲子園出場もはたしたご主人の記念の品々が飾られていました。また、ご夫妻の主室の奥でちょうど階段上の踊り場のようなスペースがご主人の書斎。子ども部屋は現在、階段との仕切りのない広い空間になっており、今後、二人のお子さまの成長に合わせて空間づくりをしたいとのことでした。
さて、Iさま邸のある北海道は、極寒の地。そのため木質パネルも通常の90ミリではなく、120ミリという厚さで、より密度の高い断熱材が埋め込まれた寒冷地仕様が使用されています。
高断熱を実現しているため、暖房はエアコンと窓際のパネルヒーターのみ。特に窓際は、冬季には下降冷気が生じるコールドドラフト現象が起こります。そこで、パネルヒーターによって冷気が室内に流れないようにしているのです。パネルヒーターは冬季に一日中稼働させることで、空気を汚さず、やわらかい暖かさが持続するとのことでした。
柱のないオープンなスペースを走り回る子どもたち。それを見守るご夫妻。ここにはいつまでも暖かい空気が漂っていました。
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